カッター・材料

パラボラカッター

確かな理論に基づいて開発された円形球面切断機パラボラカッターは小型・軽量・短時間カットの優れた性能でパラボラ工法の要であります。

円形球面切断の秘密は、理にかなった高精度なメカニズムにあり、これまでのボーリングマシンによる大掛かりな特殊工法を、一般工事の分野へと変貌させました。

  • 環境効果
    切断時間は10分前後です。尚、ブレードは基盤に静穏特殊素材を使用し、冷却水も最小限に抑え環境に考慮しています。
  • 経済効果
    施工場所を最小限にカットして処分材、施工材ともに最小限に抑え、経済効果に優れます。
  • 簡単操作
    誰もが簡単に短時間にセット、切断できます。もちろん直線切断可能です。
  • 素早さ
    切断後の撤去も簡単にでき、工事施工も低音施工が可能です。
  • ゼロ摩擦
    陥没はありえません。走行の騒音も解消です。
  • 耐久力
    理にかなった断面は耐久力抜群です。
  • アスファルト・コンクリート切断可能
  • コンクリート坂道施工可能
  • オーバーレイ・削除オーバーレイ・舗装工法が可能
  • 国県道の主要道路から生活道路まで施工が可能
  • 軽車両が通行できる道路であれば施工が可能

パラボラカッター仕様

SPC-900S
SPC-1200MZ
SPG-1500
型式 SPC-900S SPC-1200MZ SPG-1500
切断径 810/1950 950/1050/1280/1570 1280/1570
切断深さ 100mm 150mm 250mm
機械寸法 L1020×W530
×H750
L1155×W740
×H920
L1550×W1040
×H980
機械重量 106kg 152kg 335kg
エンジン型式 GB181 GB400 EH65DCR
エンジン馬力 3.4㎰/3600rpm 7.5kw×3000rpm 22ps/3600rpm

※仕様は改良のため予告なく変更することがあります。

円球状パラボラブレード

円球状のブレードは製作に多大な時間と労力を費やしました。
日本の持つ得意な技術”絞り加工”によって高い精度(1/100)で仕上げられております。

  • パラボラ形状基板
    切断直径に合わせた球形基板は、基板の胴ずれが全く無く、滑らかな切断作業が出来、基板強度も優れています。
  • 制音対策品
    基板材質と基板形状により制振性が向上し、一般の直線切り用ブレードと比較して切削音が低く、また外周部のスリットをブレード回転時に発生する高周波の風切り音が出ない設計としておりますので、切断時の騒音が抑えられます。
  • 無駄のない切れ味
    刃先(ダイヤモンドセグメント)形状は、基板外形の微妙な曲面と同一となっており、選りすぐられたダイヤモンド砥粒を使用する事により、無駄の無い素晴らしい切れ味を提供します。
  • 基板磨耗対策
    誤って舗装面の下(路盤)まで切った場合の基板保護に、超硬チップを一定間隔でスリットに装着し、基板磨耗対策を行っています。
  • 広い汎用性の刃質
    標準タイプは、アスファルト切断を主体とした製品となっておりますが、汎用性の広い特殊ボンドを採用しているため、コンクリートの切断も可能です。(コンクリート切断の場合は切断性能は落ちてきます)
  • 切断直径に合わせた球形基板は、基板の胴ずれが全く無く、滑らかな切断作業が出来、基板強度も優れています。
  • 基板材質と基板形状により制振性が向上し、一般の直線切り用ブレードと比較して切削音が低く、また外周部のスリットをブレード回転時に発生する高周波の風切り音が出ない設計としておりますので、切断時の騒音が抑えられます。

【パラボラブレード サイズ表】

識別色 切断上部径 切断下部径
1 PBS-12-810 青色 810mm 750mm
2 PBS-12-950 黄色 950mm 900mm
3 PBS-18-950 黄色 950mm 840mm
4 PBS-18-1050 白色 1050mm 950mm
5 PBS-18-1280 水色 1280mm 1200mm
6 PBS-18-1570 赤色 1570mm 1500mm
7 PBS-18-1860 緑色 1860mm 1800mm
8 PBS-18-2100 銀色 2100mm 2060mm
9 PBS-26-1280R 水色 1280mm 1100mm
10 PBS-26-1570R 赤色 1570mm 1430mm
11 PBS-30-1570R 赤色 1570mm 1360mm

【パラボラカッターによる円形球面切断の角度】

切断深さ PBS-18-950 PBS-18-1280
底部径 角度 底部径 角度
0mm 1049.38mm 0.0 1281.19mm 0.0
50mm 1029.18mm 11.74 1264.70mm 9.54
80mm 1012.13mm 13.59 1250.86mm 10.99
100mm 998.61mm 14.87 1239.94mm 11.99
150mm 956.66mm 18.29 1204.42mm 14.58
180mm 925.42mm 20.55 1181.80mm 16.23

施工技術 手順 各種材料

理にかなった工法と確実な資材の組み合わせがパラボラ工法の基本です
パラボラ工法は多くの機材を必要としないシンプルな工法です。

施工材料

路盤充填材「ネオフィット」

超速硬性無収縮モルタル
パラボラ工法用に開発された協会指定財のモルタルです。
路盤材は交通開放可能な圧縮強度10N/mm2(公益社団法人日本下水道協会発行の「JSWAS G-42005」 2009より)を短時間で発現します。

表層材・パッチグーP

樹脂系の薄層表層材です。表層部に7~10mm敷設しコテ仕上げします。粘度が高いため坂道の施工でもコテ仕上げ可能です。

表層材・アパッチアスファルト

協会指定のアスファルト系薄層表層材です。
表層部に50mm敷設します。

補強メッシュ筋

補修部の強度をさらに高めます。

補強用短繊維コンクリボーン

地盤の軟弱な地域においてもモルタルの割れを防止できます。

各種機材

内径切断機
門型リフター
スプリッター
リフター
マンホール屏風

施工手順

陥没鉄蓋の修正
センター治具をセット
パラボラカッターでの切断
切断終了、清掃
スプリッターで分離
切断塊を吊り上げ撤去
筐の周辺を清掃
後施工アンカー用穿孔
アンカー打設
緊結用ボルトをセット
受枠高さ調整
内型枠をセット
超速硬モルタル昆練
モルタルを充填
7~10㎜下がりまで充填
樹脂系表層材を混練
表層材をコテ仕上げ
完成 開放

従来工法との比較

従来工法

従来切断は円形、四角にしても垂直切断であり、垂直摩擦力のみの耐久力でした。

□特長

廉価な設備で誰もが施工可能
施工費用が安い(数万円台)

□弊害

  • 切断のクロスカット部が残る
  • 破砕騒音が大きく破砕面積も広い
  • 交通規制範囲が広く、長時間施工
  • 産業廃棄物が膨大な量である(パラボラ工法の20倍の残土発生)
  • 転圧の騒音、振動が大きい
  • 施工法に基準がなかった
  • 耐久性に乏しく、補修サイクルが短い
  • 鉄枠のボルト連結は皆無
  • 美観的に悪い

比較

パラボラ工法
従来工法:四角
パラボラ工法は円形に切断する為、

カットクロス部は生じません

パラボラ工法は破断面が湾曲している為、

沈下(段差)を防止します

比較項目 パラボラ工法 従来工法 四角切断 従来工法 円形切断
切断面 円形球面 垂直 垂直
工程 即日復旧 仮復旧・本復旧 即日復旧
品質 向上 ズレ ズレ
安全性 向上(小型) 小型 大型
施工性 無破砕・無振動 破砕・転圧 破砕
環境への影響 規制面積が小 施工面積が大 規制面積が大
機材 小型 小型 大型
充填材 無収縮モルタル アスファルト合材 樹脂系モルタル
表層材 樹脂系アスファルト アスファルト合材 樹脂系モルタル

パラボラ工法の解析結果

パラボラ工法の円形球面切断の優位性の解析は九州大学大学院工学研究院地球資源システム工学部門の島田教授によって行われ、円形の持つ力の配分、円形球面の上部からの力の影響等が調査され、パラボラ工法の円形球面の特異性が解析されました。